スペイン・マドリード日本の祭典


サルスエラ国立劇場

2014年日本・スペイン交流400周年記念公演
東日本大震災(2011年3月)−スペイン南部大地震(2011年5月)
復興支援チャリティー公演

  2011年3月11日、再び地震と津波が東北を襲いました。実は、同じ年の5月11日スペイン南部ロルカを震源とする地震は起こり、2000年以上の歴史的建造物の多くが被害を受けました。今回のチャリティー公演「日本の祭典」で得られた入場料などは、地震被害にあった日本とスペイン双方の方々に寄付させて頂きました。伝統芸能・伝統文化の力強いメッセージを通じて、日本とスペインの復興のお手伝いの一役を担うことができたこと光栄に思います。


 日本とスペインの交流の始まり
 1609年、スペイン帆船サン・フランシスコ号はフィリピンを出航しメキシコに向かっている時、暴風雨にあい、難破し漂流、上総の国の岸和田に漂着、船長始め多数の乗員が村民に救助されました。その後、一向は無事岐路につきましたが、翌1611年、一連の救助と送還に対する答礼として、ビスカイノが初代スペイン大使として日本に派遣されました。ビスカイノは、家康謁見の際、伊達政宗の知己を得ます。政宗はメキシコとの貿易に関心を抱きます。ビスカイノは東北沿岸の測量のために、仙台から岩手に向かって三陸沿岸を北上するのですが、その時大地震、大津波を体験することになります。「慶長三陸大地震」です。奇しくも2011年3月11日の東日本大震災の400年前にあたります。伊達政宗は仙台藩復興のため、「サン・ファン・バウティスタ号」を建造し、日本最初の通商外交を樹立すべく、1613年支倉常長をはじめとする150名の派遣団を送り出しました。「慶長遣欧使節」です。これが日本とスペイン交流の端緒として歴史に刻まれています。


FOLK FESTIVAL JAPON 2014



日本の祭典2014
ステージ出演者



開催日:2014年(平成26年)3月8日(土)〜9日(日)
会場:サルスエラ国立劇場
日本の祭典実行委員会会長
田中英機(一般社団法人日本伝統芸術国際交流会代表理事)
日本の祭典スペイン側名誉会長
川上ミネ(マドリード在住ピアニスト、日西400周年開幕記念音楽祭芸術監督)

伝統音楽(邦楽プロデューサー水野好子、水野音楽事務所)
琉球伝統舞踊・琉球古典音楽(柳清本流和華の会家元)
琉球茶道・ぶくぶく茶あけしのの会
伝統舞踊・日本創作舞踊振興会(佐々木靖之)
民謡舞踊・かすりの会
民謡歌手・三味線 剣持雄介
和太鼓グループ打雅奴



〜民謡舞踊かすりの会〜

かすりの会5名と剣持雄介さん

〜和太鼓打雅奴〜

打雅奴スペシャルユニット8名と剣持雄介さん


〜感謝状〜





「日本の祭典」打雅奴演奏風景


宮城長持ち唄


津軽三味線、曲弾


相馬盆踊り


さくらさくら


郡上節(川崎)


風車




マドリード演奏旅行

   マドリードの街
  
 「日本の祭典」はマドリード市内中心にあるサルスエラ国立劇場で開催されました。二日間のイベントです。初日は午前中、市内観光が少しできました。スペインでは「アーモンドの花」がちょうど見ごろでしたが、桜にそっくりです。「レアルマドリード」の拠点、マドリードのシンボル凱旋門の「アルカラ門」などなど見ました。



 「日本の祭典」 プレイベント
   
「日本の祭典」プレイベント、打雅奴は出演ありませんでしたが、郡上節、相馬盆踊りに観客と踊りで参加しました。出演は同じ名古屋から参加の「かすりの会」さんと民謡歌手の剣持雄介さん、沖縄から参加の琉球伝統舞踊グループでした。



   レティーロ公園で練習
   
ホテルの近くの広大な美しい公園で、練習しました。スペインに着く前日までマドリードは雨だったようですが、私たちが着くと、晴天、暖かい天候になりました。ホテルから歩いていけるレティーロ公園で音だし、本番の練習をしました。子供たちが集まってきて、一緒に踊りだし、楽しいひと時になりました。



   サルスエラ国立劇場
   
国立サルスエラ劇場は160年の歴史があるスペインでは最高のオペラ劇場です。1200席の四階建て、和太鼓の演奏は今までに無かったようで、どんな音を響かせるか楽しみでした。日本の伝統芸術の公演も初ということです。



   演奏前日バルで一息
   
スペインの魅力の一つはバル(BAR)だと言われます。昼休みスペインの人たちはゆっくり休憩、バルに集まりのんびり、夜になるとバルで盛り上がる。スペインの文化です。長い旅の疲れが、暖かい昼時のバルで少しとれました。


リハーサル風景
   
国立サルスエラ劇場はオペラ用劇場のため。音響機材が少し貧弱でした。スペインには「シエスタ」という昼休みをしっかり取る習慣があり、また出演チーム多数のためあわただしいリハーサルになりました。緊張してきましたが、明るく楽しい演出をテーマに、本番に望みました。


   日本の祭典inマドリード、1日目
   
国立サルスエラ劇場の「日本の祭典」初日のスタートは、生田流正派、邦楽プロデューサーの水野好子氏率いる「伝統音楽」。2009年にはカーネギーホールで演奏しているプロ集団。筝、尺八、三弦、十七弦の合奏は、美しいくホール響いていました。次に「琉球伝統舞踊・琉球古典音楽」これは今まで見たことも聞いたことも無い、素晴らしい芸能・芸術でした。沖縄の古典に堪能いたしました。


   日本の祭典inマドリード、2日目
   
二日目は打雅奴の出番ですが、二部に分かれます。一部は「かすりの会」さんのステージで衣装替えの時間に演奏&かすりの会の最後の曲「相馬盆踊り」を共演。二部は打雅奴のステージですが、「郡上節」にはかすりの会に踊りで参加してもらいました。民謡歌手の剣持雄介さんには参加できるところはお願いいたしました。大成功の打雅奴&かすりの会でした。


   フラメンコ、情熱の国スペイン
  
「日本の祭典inマドリード」好評に終わり、打ち上げパーティーで美味しいスペイン料理を頂きました。またアトラクションではフラメンコ鑑賞、迫力あり、情熱の国スペインを堪能しました。


   西和太鼓との交流会
  
スペインにも和太鼓グループがあります。マドリードを拠点に活動する「西和太鼓」さんです。今回、演奏で利用した櫓太鼓を貰ってくださいました。リーダーの貴志さんは30年前から日本とスペインの文化交流に携わる、文化交流の第一人者です。櫓太鼓はスペインの地で大活躍しそうです。


   レティーロ公園ゲリラライブ
   
最後にもう一度、レティーロ公園で演奏しようということになりました。マドリードでお友達になった万暁子さんをお誘いして、ゲリラライブとなりました。岩手の画家、万鉄五郎氏のお孫さんで、日本文化を正しくスペインに紹介しようと努力されています。打雅奴の演奏もちゃんと聴いてくださり、お褒めいただきました。


   マドリード観光
   
マドリード観光は「マドリード王宮」「プラド美術館」「マヨール広場」「サン・ミゲル市場」などなど、ゆったりのんびりコース。天候にはすごく恵まれた、楽しいスペインの旅でした。マドリードで活躍の日本人とのご縁もでき、またスペインの地に行く可能性も出てきました。「サルスエラ国立劇場」の責任者も、今回のイベントに感動され、「また近いうちに開催してほしい」ということです。イベント主催JFFさんには心から感謝申し上げます。