篠笛
SINOBUE

篠笛(しのぶえ)とは

 篠笛は、日本では古くから一般庶民に広く親しまれ、地方の祭り、郷土芸能などに使われてきた横笛の一つです。篠笛は、篠竹という細い一節の女竹(めだけ)で作られます。篠笛は一本調子から十三本調子までの種類があります。一本調子が一番低い音が出て、十三本調子が一番高い音が出て、曲により使い分けます。良く使われるのは五本調子から八本調子です。

横笛について

 日本の横笛は@「龍笛(りゅうてき)」雅楽に使われる横笛A「能管(のうかん)」能楽に使われる横笛B「神楽笛(かぶらぶえ)」C「高麗笛(こまぶえ)」D「篠笛」祭囃子、神楽囃子、長唄などの三味線音楽に使われる横笛、の五つに大別できるようです。神楽笛・高麗笛は六孔、龍笛・能管は七孔、篠笛は各地方で民族芸能の中で育てられてきたため五孔、六孔、七孔など様々ですが、七孔の篠笛が多く使われます。

篠笛の種類


  古典調篠笛            改良型篠笛
 
 日本古来の篠笛は「古典調律」です。メリ・カリの奏法が必要で、日本独特の陰影のある日本の音色は古典調律の篠笛でないと出ないと言われます。現在では平均律化した篠笛が使われるようになり、音程が正確で、吹きやすくなってきています。改良型とも言われますが、第一孔が小さく離れ、第三孔が大きくなり長・短両調の曲が吹けるように作られています。しかし「日本の音」は古典調律の篠笛でないと出ないと言われます。しかし、改良型の出現により難しかった篠笛の演奏が、割合簡単になってきました。無理にメリ・カリをつけなくても曲が吹けるようになって、誰でも楽しめるようになってきました。